ESSE10月号、川上麻衣子さんのエッセーを読んで感じたこと。

覚悟が必要
9月の中旬にリモートで打ち合わせをしていた際、画面の向こうのお相手から
「ESSE onlineに面白いエッセーがあったよ」と教えていただき、ぜひ見るようにすすめられた。
ESSE onlineに行って人気記事をさぐってみると、女優の川上麻衣子さんのエッセーが目に留まった。
面白いエッセーとは、これに違いない…。
タイトルは、川上麻衣子さん「80代・90代親の家」の片づけに着手。
“ひとり娘”ならではの不安と決意…と書かれていた。

リアルに感じる
川上麻衣子さんのエッセーを読んでみた。
女優さんといえども一人の人間。
私たちと同様に自分自身が年を重ねると、親も年を重ねる。
歳月と共に思い出が増えるのはいいが、いらないモノまで増える。
みんな同じなんだな~と共感しきり。
エッセーにはこんなことが書かれていました。

私が中学生まで暮らしていた実家は、今では完全に物置の状態で、時間が昭和のまま止まっているかのように、ものたちであふれています。
記録好きの父が集めた新聞のスクラップやアルバムだけでも1000冊は優に超えます。
写真もネガフィルム。スライド。ポジ。そして8ミリフィルム…。
1977年に放送された『岸辺のアルバム』という名作のドラマでは、壊れかけた家族が、水害で流されそうな家からアルバムだけを持ち出すことで絆を思い出すという感動のラストシーンがありました。
1枚1枚に刻まれた記録は、どれもかけがえのない思い出にあふれたものではありますが、もうそんなことも言ってられません。

“もうそんなことも言ってられない”整理への強い決意を感じます。

つづいて…

娘は鬼になる覚悟で、両親の荷物と戦う覚悟で実家へと挑みます。
アルバム、書籍、レコード、といった趣味のものから家財道具、食器、そして祖母の代からの着物や洋服。
私が使っていた4畳半の部屋のクローゼットには、父が私の劇団の公演のためにつくってくれた女王役の衣装が今もかかっています。
つまりはほとんど他人事でしたが、処分しなければならないものの中には私自身の幼少期の荷物も相当数あるわけです。

このように書かれており、川上麻衣子さんが子どもの頃に使っていた超レトロな目覚まし時計の写真が添えられていました。
川上麻衣子さんのご両親は、娘への愛情の深さから相当物持ちが良い方のようで、それだけに片づけは大変そうです。

いつやるの?今でしょう
川上麻衣子さんのエッセーは、こんな言葉で締められていました。

荷物を処分するためには、体力がなにより必要です。
肉体的にも、精神的にも。
本当に残しておくべきものがなんなのかを見極める判断力と勇気、潔さが求められます。そういう意味では60歳間近のこの年齢は、作業をはじめるにあたってちょうどいい年頃なのかもしれません。
親が覚悟を決めたように私も覚悟を決め、人生初の大処分作業が始まります。
なにが捨てられなにが残されていくのか。
すっきりとした気持ちで年末を迎えることができることをただ願っています。

“60代は片づけにちょうどいい年頃”、とてもリアルな言葉です。
いつかは手を付けなければ…と思っていても、忙しい毎日に追われてスルーしてしまう…。
私も含め、皆さん同じだと思います。
でもちゃんと判断できる誰かが決意して行わなければ、大切もの、貴重なものをしっかり残すことはできません。
家財道具やアート、骨とう品などは私たちの専門外ですが、写真の整理については皆さんのお役に立てると自負しています。
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