写真が持つ不思議なチカラについて語っています。
「実家の処分にあたり写真が出てまいりましたので、1冊にまとめたいと思いました。」このお手紙と一緒に、古いアルバム4冊とたくさんのプリント写真が収納できるポケットアルバム1冊、写真館で撮影した台紙付き写真4枚、合計696枚の写真が届きました。
今回は696枚の写真を180枚に選抜し、ハードタイプ44ページの人生のハイライトだけを掲載したベストアルバムをつくることとなりました。
お客様が事前に写真の時系列を整えてくれていたお陰で、作業ははかどり、予定よりも早めにレイアウトの確認をしていただきました。1ヶ所の修正をいただき、印刷・製本へ…。その後仕上がりをチェックし、お客様の元へお届けすることができました。
美しい花を眺め心癒されるのは、そこに花のタネを植えた人がいたから。
家族の歴史の写真を眺め心安らぐのも、大切な写真を誰かがまとめてくれたからです。「ああ、懐かしい」と思った瞬間、体の奥深くに眠っていたものが目を覚まし、いつもよりもやさしさの感度が研ぎ澄まされて先人たちへの尊敬の念と共に、貴重な写真を整理し残してくれた人への感謝の想いが膨らんできます。
私たちは忙しさに振り回されることがクセになり、目の前に美しい花が咲いていても、頭では理解しているのに、心で感じることができなくなる時があります。そんな時は一度立ち止まって、懐かしい写真を眺める時間を持つと、心にゆとりが生まれ、人とのつながりを改めて感じることができるのではないでしょうか…。心がゆとりとつながりを取り戻せば、いろんなことに丁寧に向き合うことができます。“写真の力”って不思議です。
特にルーツに関わる“写真の力”はあなどれません。